介護用品の美的配慮を後藤氏は望む

義理の母と同居することになりました。

ハイカラでプライドの高いお母様で、今から心配です。

義母は外交官の娘として、幼少から外国で暮らし、嫁いだ夫(義父)も商社マンとして、定年前に日本に戻るまで駐在先で華やかな生活を送ってきました。

普通のサラリーマン家庭で育った私、後藤正好には別世界の人に見えます。

※後藤正好について

衣食住全て、お洒落でシックな物でないと受け入れてくれません。

横浜で一人ぐらしをしていましたが、介助が必要な年齢になり入って頂いた、シニア施設の生活になじめず、私達が引き取ることになりました。

迎えるにあたって、リフォーム業者を交えてお母様の意見を伺うために家へ来て頂いたのですけど、

カタログに掲載されている手すりでは、部屋の雰囲気がぶち壊しになる、わたくしの調度品と釣り合いの取れる器具をつけて頂戴

と早速の拒絶反応でした。

お母様には、そろそろ介護ベッドやポータブルトイレ等が必要になると思われますが、介護用品って私達から見ても実用一本やりで美的配慮やデザイン性に欠けていますよね。

お母様用の介護用品は、北欧製などを探さなくてはならなくなると思いますが、高齢化社会、介護する側もされる側も、使用して楽しく明るくなれるような製品が出回れば良いと考えるこの頃です。

介護用品に求められるデザインセンス

年齢を重ねるにつれ、動きが鈍くなったり、からだが重くなったりするものです。

かつて、元気に働いていた方ほど、自分自身のからだが思ったように動かせないということへの屈辱感はすさまじく、激しくプライドを傷つけられてしまうようです。

私は中学生のころ、祖父によかれと思って、杖をプレゼントしたことがありました。

紫檀のような黒光りのする高級感のあるもので、その当時、腰が曲がりはじめて歩きかねていた祖父には、ちょうどよかろうと思っていたのです。

祖父はそれを笑顔で受け取りましたが、外出していたときにそれを使っていたふしは見当たりませんでした。

今から思いますに、やはり、失礼なことをしたのかもしれません。

お年寄りが使う介護用品でも、最近はデザインセンスにすぐれているものが増えましたね。

たとえば、お年寄りは指先が不自由になってくると、軍手を二重にはめたような重たさを感じると言います。

そのような手の動きをなめらかにするために、グリップがついて握りやすい、スプーンやフォークを見かけたことがありますが、ライトグリーンの明るい色あいのもので、とても介護用品とは思えなかったのです。

明るいセンスの介護用品が増えてくれば、お年寄りも自信がもてますし、介護をするご家族も楽しく毎日を過ごせるでしょうね。

介護用品はレンタルも利用したいです

自立して行動する事に支障が出てきた時や、介護が必要になった時に、車椅子・介護用ベッドなどの介護用品が必要になります。

また、排泄機能が低下した時にも、介護パンツや大人用オムツなどを用意しなければなりません。

しかし、要介護者がなくなった際には、車椅子・介護ベッドなどは不要になりますし、邪魔になってしまうものです。

また、車椅子や介護ベッドを購入するとなると、高額な出費になりますから、生活費にも影響を及ぼすものです。

市町村の福祉関係部署に相談すれば、レンタルできる製品を紹介してもらえます。

レンタル品は、新品とは限りませんから我慢する必要がありますけど、費用的には助かりますし、レンタルが終了すれば、返品できますから邪魔にならないものです。

オムツ類などの日用品についてはレンタルできない消耗品ですけど、市町村によっては、要介護認定や医師の意見書によって、支給される場合もあります。

介護への行政の対応には、地域差がありますから、自分の地域の情報を集めておく事が大切です。